Vol.12
2000年3月号
正貧派?ガレージング
(イ家の場合)
全ては13年前、ある小さな古い軽自動車を手に入れたときから始まったのだろう。車を単なる移動の手段に用いる道具としてではなく、趣味の対象としての付加価値をもって所有するようになったあの日から・・・・
【ガレージ】…自動車を入れておく建物・修理工場
        フランス語「車を避難させること」の意
辞書を引くとこう書いてある。更に付け加えるなら・・・「できれば2〜3台は自動車が置けて、尚且つ部品棚があって、壁には工具が綺麗に掛けてあり、作業スペースがあって、作業台があって、その上にはバイスがあり、ボール盤があり、旋盤がある。その下にはコンプレッサーがあって、ブラスターがある。 ママチャリなんか置かなくって良く、シーズンオフのストーブも、扇風機も・・・・・」
数え上げたらきりがないのは皆さんも同じでしょう。いつの日か理想のガレージを手に入れることを夢見て・・・・。
さて、先日本屋で某「Nパブリッシング」と言う出版社が発行している「ガレージライフ」と言う雑誌を見つけました。最近高級外国製スポーツカーの専門誌的な「Cマガジン」の増刊号と言うのが気になりましたが、「ガレージングは男の夢だ」と言う副題につられて中身を見ずに買ってしまいました。家に帰り本を開いた私の目には、真っ赤な高級外国製スポーツカーが並ぶ、オイルの匂いのしなそうな奇麗なガレージ(というよりはショールーム)のオンパレードが飛び込んできたのでした。
「やっぱり買うんじゃなかった!」こんなバブリーなガレージは、一般庶民にとっては夢のまた夢。
いや、もはや私にとってはガレージと言う概念から逸脱したものなのである。(と言いつつも、この増刊号が出ると立ち読みだけはしているのだが・・・)
私とっての理想のガレージとは某「Y出版」の「Oタイマー」で、渡辺氏が54Bをレストアしている様なガレージなのである。出来るだけ低コストで、自作できるものは極力自作し、廃品を上手く活用して造り上げたぬくもりのあるガレージ。そう、子供の頃に空き地に造った「秘密基地」の様なもの…とは言ってもこんなガレージでも我々の住む都市部ではやっぱり夢なのである。まあでもメンバーの皆さんのガレージへの執念はすごいですね!!ある人は田舎に土地を借り、ある人は庭を削り、ある人はローンレンジャーに…。
そんなわけで、少しでも皆さんの今後の参考になればと思い、今号から何回かに分けてガレージングについて特集してみます。
まず第1回目の今回は 「青空駐車場でのガレージング」
私のガレージングの第一歩は、家から徒歩5分の月極駐車場でした。「青空駐車場はガレージでは無い」と言うなかれ!!自動車趣味人間にとって、もはやそこはガレージなのだ!!。何故なら、いつの間にかスバルの後ろには解体屋から集めてきたパーツやら何やらが山積みになり、休みともなれば、青空の下で「にわか整備工場」にもなるのだから。
とはいっても、このガレージには大きな欠点がある。暗くなると作業が出来ないのである。更に作業前日には天気予報の確認も必要となる。
そしてなによりこのガレージ…
愛しのスバルちゃんを住まわすのにはちょっと心苦しい。容赦なく降り注ぐ酸性雨は、スバルちゃんの老体を更に老化させるのである。
さいきんはあ良いボディーカバーも有るようだが、やっぱり早くスバルちゃんを雨のしのげるところに入れてやりたい。(だれしもそう思う、と思うのであるが…)
そこで次のガレージングへのステップアップ。「Oタイマー」でもお馴染の簡易ガレージである。各メーカーから色々なモデルが出ているようだが、今回は私も使用経験のある合同産業のポータブルガレージと言う、扇型の物をレポートしてみます。
私が購入したのは一番小さいカローラクラスの物。確か値段も5万円位だったと思います。(10年前)
この大きさだとスバルを入れても後ろにはかなりの部品スペースが出てくるのでGOOD!!値段もリーズナブルだし結構良かったですヨ!!これで雨が降ってきても作業が出来る。(とは言うものの雨の日は寒いのでやっぱりやらない!!)ただ、下が土の駐車場の場合は、何らかの対策をしないと、地面からの湿気は相当なものなので要注意!!せっかくのガレージがサビ培養ルームになってしまう。
私はゴムのシートを全面に敷いて居ました。これだけで、今までの車いじりがより楽しくなるのは間違いないでしょう。他にもかまぼこ型や、蛇腹式など色々出ているので、使ったことのある方は是非レポートして下さい。青空ガレージオーナーの方、一度大家さんに交渉してみては?普段の行いの良いあなたなら。心の広い大家さんはきっとOKしてくれることでしょう。        (イ)
投稿手記
  シの
   徒然なるままに
私のスバルはS42〜43年製造(40年型というヤツか?ようわからん。)のデラックスグレードで、色はホワイト。内装はブルー。自分にとっては2台目のスバルだ。といっても1台目は手に入れてから1度も公道を走らずしてカーサービスに引取ってもらったので、実質的には今のスバルがはじめての車である。
 納品の日は大雨で(しかも夜)、下高井戸から八王子(大塚)まで帰らなければならなかった。初めてのトラブルはすぐにやってきた。ワイパーが動かないのである。まだ2〜3kmしか走っていないのにである。慌てて販売店にいって抗議したが、今にして思えば恥ずかしい限りである。ただ、根元のボルトを締めればよいだけだったのである。緩んでいただけだったのだ。しかし、はじめての車だし、なにもわからなければしょうがないとしよう? 次の日、お約束のようにバッテリーが上がってしまっていた。エンジンがウンともスンともいわない。はじめはこんなにすぐに上がってしまうものか?とがっくりきたが、とにかく動かさなければどこにも行けない。チャージランプはつくのでバッテリーに少しは電気があるとの判断のもと、バッテリーをはずし、思いっきし振った。!常識を逸しているかもしれないが、これがうまくいったのだ!エンジンが元気よく一発で掛かったのだ!その後、よくこの方法を愛用している。だが、液がこぼれたりしてあぶないので薦められないが。一度お試しあれ。
 その後、順調に走っていたのだが、すぐに走らなくなってしまった。当時、自分のアパートは山の上にあり、坂がとってもきついところだったので登坂によって日々の調子がよくわかるのだが、
その坂を1速1人乗車できつくなってしまった。そのまま、走っていたらとうとう、坂の途中で止まってしまった。お行儀良く左に寄って止まったのだが,それが仇となってしまった。エンジンは掛かるので何とか登ろうとするのだが、どんどんバックしてしまう。仕舞いには側溝にタイヤをドボンと落してしまったのだ!当然、坂なので引き上げようとするとさらに食い込んで行く。あ〜!
どうしよう。ちょうどその時、となりに住んでいる人が車で通りかかり、その車(サーフ)に引っ張り上げてもらったのだ。なんとも恥ずかしい限りである。ギャラリーも結構いて、その小さな車の動向をじっと眺めていた。そう、この坂は大学の通学路になっていたのだ。いや〜、はずかしい。でも、みんな“あほじゃん!“ではなく、“しょうがないなあ〜“といった趣で微笑んでいたのはこのスバルのためか?
 この事件?があってから終日後、見知らぬ学生より声を掛けられた。当然、コイツの話しである。わずかの時間だったが、これも怪我の巧妙とでもいうのか?
 その事件後すぐ、マフラーを外し焼きに入った。ただ、野焼きできるスペースも工場に持っていき、焼いてもらう金銭的な余裕もなく、思いついたのが“ガスコンロ“である。下宿のコンロはプロパンのコンロで後つけタイプのものである。よって多少は形状に合わせて前後左右に動かせるという安易な考えで始めたは良かったが、しばらくしてその災難はやってきた。煙である。煙というか黒煙である。30有余年のススが一挙に燃え出したのである。いくら換気しているといってももう、部屋中に煙が充満し、目は痛くなるは鼻は真っ黒になるはで散々であった。そのにおいは1ヶ月程抜けなかった。でも、結局そこまで努力したにもかかわらず、マフラー詰まりで1週間後工場入りしてしまうのだが。
今、コイン洗車場なるものがどんな町にもある。そしてそこでは毎日のようにビッカビカに磨き上げられた車たちが誇らしげに鎮座している。その車を洗っているオーナー達も他人の車には無関心な素振りをしてはいるが、他人の車が気になってしょうがないというのが簡単に伝わってくる。面白いものだ。ある一定の状況下では人間は同じ反応と心理状態になってしまうのだ。つまり、“オレの車が一番光ってる!”なんてことをはばかりもせず口にする。それも他人に聞こえるように。そう言う人の車を見ると大抵、どこかに洗い残しがあったりする。当然、回りの人はそれを知っていて黙って笑っている。決して教えない。“ふふっ、ばかめ!”とでも言いそうである。
 また、一台入ってきた。みんな後ろに目があるかのごとくピーンと緊張のようなものが張り詰める。それが大した車でないとみんなせっせと洗車に汗を流す。ちょっとドレスアップなどしていると手を休めてしばらくその車を見ている。それは決して垂涎の的といったことではなく、なんか荒探しをしている感じだ。当事者はそんなこととは思っていないだろうが。
 当然、ここは洗車場だから汚れた車を洗うところである。しかし、最近はどうしてこの車を洗わなくてはいけないの?と思ってしまうくらいきれいな車(いや〜、本当にビッカビカですよ!)がやってくる。さーっと洗ってさっさと帰るかと思うとそうではなく、いつまでも駐車している。ラジオをがんがん鳴らして友達となにやら話し込んでいる。混んでいようがおかまいなしだ。しばらくして、やはし、周囲の冷たい視線に耐えられなくなったのだろう、出ていった。かと思えばすぐに帰ってきてぐるぐる場内をまわって出て行く。????なんとも意味不明な行動である。 
 さて、我スバルはといえば、当然、注目の的である。みんなこっちを見ている。いいだろ〜!みんな洗車の手を止めて我車を見ている。そう、垂涎の的である。洗車・ワックスと終わり、(小さいので普通車の二分の一の時間で終わってしまう)さあ、帰ろう!そうだ、この洗車場を一周して帰ろう!ん?結局自分もみんなと同じ?わっはっはっは!!いいじゃありませんか!はっは! 
 我スバルのナンバープレートは8品川97‐XXである。俗にいう、シングルナンバー又はシングルエイトと呼ばれているナンバープレートを有しているのだ。これは、旧制度時のナンバープレートで、最近も5ナンバーなんかも三ケタになったようにこの数字が少なければ少ないほど古いのだ。
このナンバーがついているということは、一度もナンバーを返納(切らず)せず、ワンオーナーで過ごしてきた車である可能性が高いのである。それだけ、この車にははっきりとした“ヒストリー”があるということになる。
 私は、人に歴史があるように、車にも歴史があると思っている。その車がいつどこで生を受けたか。そして誰の手に渡ってどういった歴史を刻み込んでいったか。修理に出したかもしれない。動かなくなったかもしれない。事故に遭ったかもしれない。そのすべてがそれを所有している人の履歴であるとともに、その車の履歴でもあるのだ。よく、ショップではその辺を理解もせずバンバンナンバーを切ってしまうことをする。買ってくれる人なら旧ナンバーの他府県でも売ってしまう。たしかに商売だからしようがないといえるかもしれないが、ショップにはもっとこだわりとプライドをもって臨んでもらいたいと切に思う。
お知らせ 3月発売の J's Tipo (ジェイズティーポ)にイ氏のK111が掲載されます。内容は各自動車メーカを代表する車と言うことで富士重工はスバル360が選ばれました。コーナーの表紙にトヨタの2000GTと肩を並べ、他メーカーの車を従え、堂々たる風格?
まあ、こうご期待!